nagato湯本温泉 長瑞庵

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内定者の立場は弱い

お久しぶりです。仕事を始めて1ヶ月ちょい経ち、生活リズムが整ってきた筆者です。

 

さて、昨日晩飯を食いながらTwitterを見てると、こんな記事を見つけたわけで。。。

www.asahi.com

朝日の有料会員ではないので記事の全文は読めないが、内定者に対するパワハラともとれる行為がきっかけで自殺してしまったという内容である。内定者の学生は2019年3月卒ということで同学年であることから、どうしても他人事とは受け止められず、また、自身は内定を辞退した身であることも考えると、わからなくもない気持ちになる部分があったので、こうして筆を執った次第である。

真相は不明だが、亡くなった学生の遺族が発表したコメントが公開されているので、紹介する。

www.asahi.com

これによれば、内定獲得後に内定者交流サイトで活動を始めた学生は、次第にそのサイトに時間を割かれるようになったという。

企業が雇用契約の開始までに、内定者に対してどのようなスキルアップを求めるのかは自由であり、資格の取得を求めるものや、課題を提出するもの、何もない代わりに学生生活を楽しんでこいと言うところまで様々である。確かに、課題については量的にも多く、また、費用が発生するものであり、それを稼ぎの(少)ない学生に負担させ、卒業の要件に必要な研究の時間をそのような課題で奪ってしまうのは学生に求めるべきではないだろう。そもそも近年では採用活動が前倒し傾向にあり、大学が就活予備校とも呼ばれている中、その状況に拍車をかけているのが現状であり、さらにこのような課題の提出を求めるのは酷ではないか、採用条件の大卒の意味とは何なのか問いたくもなる。

内定というのは始期付解約権留保付労働契約で解約(解雇)の要件が緩く設定されてはいるが労働契約であることに変わりはない。労働契約として捉えるとなんでもかんでもやっていいわけではないし、会社ということで社会的責任もあるので、実際にこういう記事になっているのだが。。。

タイトルの通り、内定者の立場は弱いものである。そもそも使用者に対して労働者というのは立場的に弱いが、内定者というのは更に弱い。心理的側面によるものが大きく、いつ内定を断られるかという不安や、内定を複数持っていても一つに絞り込む必要性があり迫られる感覚があることなどが想像できる。また、内定を得た後自信に満ち溢れているわけでもなく、本当にそこでやっていけるだろうか、職場環境はどうだろうか、と不安に駆られる場面も少なくない。

そのような状況の中でハラスメントを受けると、内定を辞退するなんて発想が消える可能性もあり、余裕もなくなりどんどん自分が追い詰められていく。自分のメンツもあるだろうし、親に迷惑をかけたくもない。かといって就活を再び始めても、いい企業が残っているかどうかもわからず、また、就活でメンタルがやられることを考えるともう御免だと思うかもしれない。

自分はハラスメントを受けたわけではないので状況が異なるが、内定を辞退したわけで、そういった発想を持っていただけマシだったのかなと感じる。結果として就活の2回目をやったわけで、決して楽なわけではなかったし、そう何度もするものでもないと感じたが。

入社して、或いは入社しようとしてヤバいと感じたら、法的に問題がある場合は早目に対処するのが得策かと。でも、すぐ辞めると次の就活のときに(長く続かなさそう)など心象悪くする可能性もあるし、難しいと思いますね。どこの会社も、就労希望者に対しては条件の中の良いものしか見せない側面があるので、ある程度ドブを引くのは仕方ないと割り切ることで乗り切って、その次元ではない場合に限って対処できる余裕があれば、ぜひ心身を患わせる前に対処していただきたいですね。。。